日時:2024年7 月 30 日(火)~31 日(水)
場所:パラグアイ日系社会福センター
テーマ
①皆で元気を分かち合おう。
②地域で福祉ボランティア仲間の輪を広げよう。
③高齢者支援活動を盛り上げよう。
今年は、5年ぶりの対面式による高齢者福祉合同研修会が、日系社会福祉センターにて7月30日-31日に開かれました。全パラグアイの日系社会より福祉ボランティアや日本人会・文化協会の福祉関係者が集い、日系社会高齢者福祉活動の人材育成や活動内容を学ぶ研修会です。福祉ボランティア・日本人会福祉担当理事等50名、来賓2名、JICAボランティア講師・事務局職員9名の合計61名の参加となりました。
開会式では、高齢者福祉事業推進委員会の原本功委員長による開会宣言と日系・日本人会連合会の石田ミゲル会長による主催者あいさつに続いて、来賓の日本大使館橋本真志領事とJICAパラグアイ事務所若林敏哉次長からのあいさつをいただき、その後、参加者が紹介されました。研修プログラムでは、まず、「地区活動報告」として、各地区が活動状況と課題、研修で学んだことで活動に取り入れたこと等を発表しました。他地区の活動を知ることができた、地元の活動にも取り入れたい、というコメントや、少ない人数のボランティアでも活動を継続している地区に励ましの言葉を送る場面も見られました。
講話①「楽しく安心!運動・レクリエーション」では、最初にJICAボランティアの小野聡子理学療法士が「楽しく安全に運動をしよう!」というテーマで地区活動に取り入れられる運動の方法を説明し、グループで運動プログラムを考えるワークショップも行われた。続いて、「認知症予防に役立つレクリエーション」というテーマで、日系・日本人会連合会事務局の吉田牧子ソーシャルワーカーが実演を交えて説明しました。これら運動とレクリエーションの講話について、実用的な内容であり地元でさっそく取り入れたい、活動で大切なのは、完璧に行うことよりも楽しく継続して行うことだと気づいた、との感想がありました。
懇親会では宮村登茂子JICAボランティアによるゲームで、地区の交流を一層深めることができました。そして、アスンシオン日本人会デイサービスさくらの厨房ボランティアによる手作り料理が振舞われ、再会を喜んで歓談する楽しいひと時となりました。
2日目はJICAボランティアの高田浩司ソーシャルワーカーが紹介した「やまべエ体操」でスタートし、気持ちよく体を動かしました。
続いては、講話②「いざという時の救命処置-AED(自動除細動器)を使ってみよう!」というテーマで、医療用器具を扱う会社LCM S.A.から講師を招きました。JICAの助成金で購入したAEDは、ほとんどの日本人会・文化協会に設置されていますが、使い方が十分に知られていないため、基本的なAEDの使い方を説明してもらいました。到着時間が予定よりかなり遅れてプログラムの変更などがありましたが、参加者から多くの質問がなされて、高齢者支援活動で役立つ救命処置について知ることができ、とても良い経験であった、定期的な練習や確認が必要であるとのコメントがありました。
最後の講話③はJICAボランティアの高田浩司ソーシャルワーカーによる「高齢者福祉活動ガイドの説明、福祉ボランティアの調査の報告」でした。福祉ボランティアの課題に対する提案に、参加者からの多くの感想や意見が寄せられました。
閉会式では、再会を願う「今日の日はさようなら」の歌と、原本功委員長による閉会のあいさつで、研修会の全日程を無事に終了しました。
2024年度全パ日系社会 高齢者福祉合同研修会 報告書