パラグアイ日本人会連合会の移住資料展示の企画(案)

パラグアイ日本人会連合会の長期特別事業の一つとして日本人移住資料館の開設への準備が挙げられているも長年棚上げ状態となっています。

また、当連合会には日本人移住60周年記念式典の際に、各日系社会の協力を得て収集した貴重な移住資料が保管されており、移住資料館の開設が課題となっておりますところ、日本人会連合会の創立５０周年記念事業の一つとして具体化するものです。

● 移住資料展示（館）設立の趣旨

パラグアイ日本人会連合会は1970年9月8日に創立総会を行っており、2020年は50周年という記念すべき大きな節目の年であり、その記念事業の一つとして企画立案するものです。
2021年、当連合会事務局は日系社会福祉センターに移転することになっており、移住資料の保管場所が課題なっている。連合会事務局室の改造工事と含めて、同センター施設の有効活用を検討していたところ、３階のイベントサロンが利用できるのではないかと判断したものです。
今般、長年保管をお願いしてきた日系農協中央会に出向き移住資料を確認したところ、同中央会の説明では保管場所の改装計画が具体化しているとのことでこれ以上先送りできないという事情もあります。

● 設置場所など

場所：日系社会福祉センターの3階のイベントサロン（幅10.35ｍ×奥行26.80ｍ）

展示台：JICAパラグアイ事務所より提供された会議用テーブル（2.84m × 0.80m ＝４卓）と連合会事務局の移転に伴い不要となる備品等を活用する。テーブルに移住資料を陳列し、壁面を利用して歴史写真を展示する。

別添の配置図を参照願います。

※ 連合会予算事情等から事務局移転と併せて、仮の移住資料の展示となるも、引き続き、移住各種資料を整理、展示を進めながら、完成させる方針とします。

移住資料館がある日本人会に連合会職員を出張させて先進地研修(国内)を実施する考えです。

また、地元アスンシオン日本人会にもご意見をいただくこと、必要に応じ専門家に委嘱することも視野に入れて準備を進めることとします。

● 連合会移住資料展示で想定される効果など

連合会が移住資料館開設を長期特別事業に挙げた当時は、どこにも移住資料館がなかったと思われるが、現在では状況は大きく変わっています。

イグアス日本人会、ラパス日本人会及びピラポ日本人会とそれぞれ移住資料館があり、訪問者が視察するコースとなっています。何れも開拓初期の暮らしや大森林の開発に挑んだ日本人移住者の活躍ぶりを見ることができます。

また、エンカルナシオン日本人会も具体化しつつあり、ラ・コルメナ文化協会も長期計画に移住資料館の建設が挙げられています。

エンカルナシオンは戦後移住者がパラグアイへの一歩を踏み、入国手続きをして奥地移住地に向かったところですし、ラ・コルメナは日本人移住歴史の発祥の地であり、その特色を活かした移住資料館が期待されています。

※ 当連合会としては、移住資料（物品）が限られており、他の移住資料館のような充実した移住資料館にはならないものの、パラグアイ日系社会全体の移住資料館という位置付けで、当連合会が蓄積している移住資料（生活用具、農機具、年表、文献、写真、映像など）を次のような効果を念頭に整理、展示する方針とします。

アスンシオンは他の日系社会と異なり、ジャングルからの開拓やランプ生活の歴史はないが、アスンシオン日本人会、セントロ日系の会員は各移住地の出身者で構成されています。つまり、唯一戦前に開設された移住地ラ・コルメナから最後に開設されたイグアス移住地と何れの出身者もいることが特色と言えます。先ず、アスンシオン日本人会会員や家族、周辺地域に在住する日系人等から関心を寄せられる移住資料館にすること。
敷地内にアスンシオン老人クラブ寿会の家があり、かつて大森林の開発に励んだ生活を振り返り、孫やひ孫に語り継がれるような移住資料館にすること。
日本語学校児童、生徒等が曾父母、祖父母らの開拓初期の暮らしぶりや開拓生活を見て学ぶ場として、また、ジャパン文化教室や日パ学院等の児童、生徒の移住学習の場になるような移住資料館にすること。

先ずは、これらアスンシオン在住の方々の口コミで情報が広まることを期待するものです。

● 物品：

写真：

動画：

移住60周年記念事業として録画されているものが保存されているが、画面で移住歴史や移住先駆者の体験談を画面で見られることも検討する。

書籍：

第12回全パ日系老人クラブ親睦交流会について